ピアノ講師Kaoriのブログ

大手音楽教室でピアノ講師として、約50名の生徒さんを指導しています。 ピアノのレッスンや指導に関すること、またピアノを習う・練習されている方に向けた内容を書いていきます♪

電子ピアノとアコースティックピアノの違いとは?

こんばんは🌟

突然ですが、皆さんは普段ご自宅の練習は、電子ピアノアコースティックピアノ(アップライト、グランド)のどちらを使用していますか?

おそらく多くの方が、ピアノ先生にアコースティックピアノをおすすめされているではないかと思います。

しかし、アコースティックピアノが良さそうというのは何となく感じても、音の大きさの問題や置く場所の問題、予算的の事を考えると、購入をあきらめかけている方も多いのではと思います💦

大きなメリットが強く感じられないと、購入に踏み切れないですよね!

 

そこで今日は両者の違いについて、書いてみたいと思います。

 

電子ピアノとアコースティックピアノの大きな違いは、仕組みにある!?

何となくアコースティックピアノの方が音がいいのかな?というイメージをお持ちかと思いますが、そもそも両者では音がでる仕組みが全く違います。

電子ピアノは鍵盤を押すと、元々録音された音がなります。鍵盤はボタンのような役割になります。なので、タッチの強さによって大きさは変わりますが、音色は変わりません。どんなにきれいなタッチでも、押さえつけても、叩いても(笑)大きさは変わっても、音色は変わりません。

一方、アコースティックピアノは、鍵盤を押すとそれに連動してハンマーが動き、そのハンマーが、ピアノの中に張られている弦を叩くことで、音が鳴ります。太鼓をばちで叩くのをイメージしていただくとわかりやすいかと思うのですが、たたき方によって様々な音がだせますよね!アコースティックピアノも同じでタッチの仕方方によって様々な音色に変化します。

 

これが大きな違いなのではと、個人的に考えています。

見た目は鍵盤がついていて、どちらもいわゆる「ピアノ」には変わりないのですが、仕組みが全く違うので、極端な話、別の楽器としてとらえた方が良いのかもしれません。

ピアノの先生方がアコースティックピアノをおすすめする理由は、おそらく「音色を自在に操れるという、アコースティックピアノの強み」に魅力を感じているからだと思います。

 

楽器によって練習の質も変わる!?

なんでこのテーマで書こうかと思ったかというと、最近こんな経験があったからです。

私は普段、自宅ではグランドピアノで練習をしています。

夜は音が出せないので、ヘッドホンでも使用できるように、サイレント付きのグランドピアノを持っています。

なので、いつもは基本的に音を出して練習して、夜など音が出せない時間帯に、サブとしてサイレントにして弾いているという感じです。

 

しかしこの5日間、諸事情で音が出せず、ずっとサイレントの状態で練習をしていました。

そして今日、5日ぶりにサイレントではなく、音を出して練習しました。

 

すると、、、思っていたのと全然違う😔

 

強く感じたのは、音のバランスや、音の響きがとても悪かったこと。 

正直、サイレントピアノで弾いている時は、違いが聞き取れないということもあり、全く気にならなかったので、音色や響きに意識を向けた練習を自然としていませんでした。

そのとき、「これって、電子ピアノで普段練習している生徒さんと同じなのかも…」とふと思いました。

サイレントの状態は、(グランドピアノにヘッドホンを差しているので)見た目はグランドピアノですし、タッチはピアノタッチだけれど、でているのは電子音で、いわば電子ピアノのようなものです。

自宅で電子ピアノで練習して、レッスンでいきなりグランドピアノを弾いて、なんか上手く弾けない、思っていたのと違うと落ち込んでいる生徒さんのことが思い出されました。

 このように普段使用している楽器によって、気になるポイントが変わり、その結果自然と練習の質も変わってくるなと、改めて思った経験でした。

 

最後に

話の方向があっちこっちに行ってしまいましたが…😓笑

私はピアノ講師として、生徒さんにアコースティックピアノで練習して欲しいという気持ちは強くあります。

しかしそうはいっても、住宅事情などで、電子ピアノしか置けないという方がいらっしゃるのも当然だと思っています。

なので今、ご自宅で電子ピアノで練習されている生徒さんも、「電子ピアノだからダメだ…」と思わず、電子ピアノの特徴をしっかりと理解した上で、自分の大切な楽器と向き合って楽しく演奏してくれたら嬉しいです😊

それと同時に教える立場として、電子ピアノで練習する生徒さんに対しては、例え自宅のピアノでは音色の違いが表現出来なかったとしても、だからこそなおさら常に理想の音楽をイメージしながら弾いてね!ということをしっかり伝えていかなくてはいけないなぁと反省させられる出来事でもありました。